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病理診断の役割

筆者: 病理診断科 科長 平野博嗣 掲載日:2018/01/05

病理診断の役割

 病理学とは「病気および病的状態の本質を研究する学問」で、医学部学生や看護学生が大学で学ぶ最初の病気に関連した科目です。フラジャイルなどのテレビドラマで「病理科」という診療科がある程度知られるようになりましたが、患者さん、あるいは病院の職員でさえご存知ない方がいらっしゃいますので、病院における病理医の仕事を紹介したく存じます。

 病院における病理医の本業は「組織診断(生検および手術材料)」、「術中迅速診断」、「細胞診断」などです。

 「組織診断」は内視鏡医がみつけた病変部から採取(生検といいます)した、小さい組織片を顕微鏡でみて良悪性を判断したり、手術して切除された検体からどの程度病気が進展したかを調べます。また、抗がん剤治療や放射線治療後の治療効果の判定も行います。

 「術中迅速診断」とは手術中短時間に病理診断を下して、手術方針を決めるのも病理医の重要な業務です。

 「細胞診断」は婦人科医が子宮粘膜表面から細胞を採取したり、外科医が乳腺など体表に近い病変部から注射器で針を刺して細胞を採取して、病理医が検査することです。細胞診断は採取された細胞を「細胞検査士」という日本臨床細胞学会が認定した資格をもつ専門技師と共同で診断します。またがん治療薬の開発により最近では乳がんに対してトラスツズマブなどの分子標的治療やホルモン療法が一般的になっていますが、これらの分子標的治療の適応の判定も病理医が行います。このほか、胃がん、肺がんなどについても分子標的治療が一般的になりつつあり、病理医の業務も多様化しています。

 「病理解剖」は病院で不幸にして亡くなられた患者さんの死因、病態解析、治療効果などを検証し、今後の医療に生かすことを目的に行います。

 これらの業務以外にも院内の各科と合同でカンファレンスを行い患者さんの治療方針を決めていきます。また、蓄積された病理データを基に臨床研究を行うことも病理の仕事です。病理研修を始めた医師の指導のみならず、臨床科の若手医師の指導を行うことも重要と考えています。病理は全科の検体を扱っていることから、病気の総合的判断が可能な医師です。このように病理医は病院医療の質を保つために必要かつ欠かすことのできない存在と私どもは自負している次第です。

 平成20年4月1日より病理診断科が診療標榜科名(医業に関して広告できる診療科名)となりました。この記事をお読みいただき病理医の仕事をご理解いただけばと思います。


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