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乳がん手術のトピックス  センチネルリンパ節生検について

筆者: 乳腺科 科長 林 光弘 掲載日:2015/03/08

 乳がんの治療といえば手術がまず頭に浮かぶと思いますが、今日は乳がん手術のトピックスについてお話したいと思います。

 一般に、がんの手術では、がんの本体とその近くに存在するリンパ節を一緒に切除するものと決まっていました。それはなぜかというと、がんは全身に広がる前に、その近くのリンパ節に一旦転移を起すと考えられていたからです。あらかじめ転移を起こしているかもしれないリンパ節をがんと一緒に切除してしまえば全身にがんが広がる危険性を低くできると考えたのです。しかし、実際にはリンパ節を切除しても転移があるのは乳がん患者さんの約2割です。残りの8割は転移も無いのに、余計にリンパ節を取られていることになります。リンパ節を切除することにより、リンパ浮腫と呼ばれる腕のむくみが起こることがあり、術後の患者さんを苦しめる合併症でしたが、有効な手立てはありませんでした。

 しかし、約20年前、アメリカの医師が一番転移しやすいリンパ節を調べ、そこに転移がなければ残りのリンパ節にも転移は起こっていないこと証明しました。この“転移を起こしやすいリンパ節”のことをセンチネルリンパ節、探し出す手技のことをセンチネルリンパ節生検と呼びます。手術中にセンチネルリンパ節生検を行い、転移が無いことが確認出来れば、追加のリンパ節切除は不要となります。当科でも2006年の開設以来、この術式を導入しております。現在までに500件以上行いましたが、追加のリンパ節切除を行わなかった患者さんにリンパ浮腫は発生しておりません。

 センチネルリンパ節生検を安全、確実に行えることが乳がん専門施設としての指標の一つになると言われております。これからも当科では患者さんにメリットがある診断、治療法を積極的に取り入れてゆきます。

 


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