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糖尿病治療の目標は血糖コントロール?

筆者: 糖尿病・内分泌・代謝内科 科長 大野 敦 掲載日:2015/09/25

糖尿病治療の目標は血糖コントロール?

 糖尿病治療の目標は、健康な人と変わらない日常生活を送り、健康な人と変わらない寿命を全うすることであって、血糖コントロールを良好に保つことはその一手段に過ぎません。

 この目標を達成するためには、糖尿病の合併症の発症・進展を防ぐ必要があります。なかでも眼(網膜)・腎臓・神経の障害は、糖尿病細小血管合併症といわれ、過去1、2ヵ月間の平均血糖値を反映する指標であるHbA1cを7.0%未満に保つことでおおむね防ぐことができます。しかし動脈硬化に伴う合併症(大血管症)である冠動脈疾患(狭心症・心筋梗塞)、脳血管障害(脳梗塞など)、末梢動脈疾患(足の壊疽など)は、糖尿病を持たない患者さんにも認められ、糖尿病と言われた時点ですでに合併されている患者さんも少なくありません。

 動脈硬化性疾患の発症・進展防止には、血糖以外に体重、血圧、血清脂質の良好な管理も必要ですが、血糖コントロールに関しては、HbA1cで6.0%を目指すような厳格な血糖コントロールの効果を確認するために大規模な調査が行われました。その結果、厳しくコントロールをしたにもかかわらず、大血管症の発症を抑制できず、重症な低血糖が増えて、死亡率が増加した調査結果さえ認められました。そのため臨床で汎用されるHbA1cは、ただ下げればよいのではなく、血糖値の変動の少ない「質の良いHbA1c」を目指す治療が推奨されるようになりました。

 日本糖尿病学会が提唱している「血糖コントロール目標(熊本宣言2013)」を示します。合併症予防のためには、HbA1c7.0%未満が目標となりますが、年齢、罹病期間、臓器障害、低血糖の危険性、サポート体制などを考慮して個別に設定する必要があります。特に低血糖などの副作用、その他の理由で治療強化が困難な際の目標はHbA1c8.0%未満と高めに設定されております。

 糖尿病で通院中の方は、外来主治医と自分のHbA1cの目標値について、一度お話しされてみてはいかがでしょうか。


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