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腰痛(特に非特異的慢性腰痛について)

筆者: 整形外科  小林 浩人 掲載日:2014/06/16

腰痛(特に非特異的慢性腰痛について)

 非特異的腰痛:痛みは腰部に起因するが、下肢に神経障害が無く、重篤な基礎疾患も有しない病態

 腰痛は医療機関を受診する愁訴として最も多く、平成22年国民生活基本調査では男性で一位、女性で二位でした。しかしそのほとんどは手術を必要としない「非特異的腰痛」であり、「慢性非特異的腰痛管理-ヨーロピアンガイドライン」によると、実に腰痛の85%が非特異的腰痛に分類されるとのことです。腰痛は有症期間により急性腰痛(発症からの期間が4週間未満)、亜急性腰痛(4週以上3ヶ月未満)、慢性腰痛(3ヶ月以上)に分類され、急性腰痛である非特異的腰痛はいわゆる「ぎっくり腰」などで、そのほとんどは予後良好で痛みは数週間のうちに軽減します。しかし「慢性腰痛となってしまった非特異的腰痛は、単に急性腰痛が長引いたものではなく、その遷延化には心理社会的な因子が複雑に関与し、痛みはなかなか改善しない傾向となります。日本整形外科学会発行の腰痛診療ガイドライン(2012年)では、腰痛の予後不良因子には腰痛の既往に加え、仕事上の問題や仕事上の不満、精神状態(うつ状態との関与)などの心理社会的因子が挙げられています。また、同ガイドラインでは慢性腰痛の治療としては、手術適応は乏しく、また従来の温熱療法や牽引療法が有用であるとの確証無いが、運動療法や精神療法の一つである認知行動療法#1が有用であり、薬物療法も有用なものがある(抗不安薬や一部の鎮痛剤など)と記載されています。

 以上のように慢性腰痛患者はもちろん、急性腰痛の患者さんも自分の病態を理解し、また心理社会的な問題を考慮して疼痛の遷延化や再発に気をつけ、適切な治療を受けることが肝要であるといえます。

 


#1認知行動療法;人間の気分や行動が認知のあり方(ものの考え方や受け取り方)の影響を受けることから認知の偏りを修正し、問題解決を手助けすることによって精神疾患を治療することを目的とした構造化された精神療法。


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